中学生でも分かる株式指標④〜総資産・自己資本・有利子負債って?〜
こんばんは、あおぶたです☆
本日は、前回の続きで「総資産」「自己資本」「有利子負債」について説明します。
ここをマスター出来ると、その企業の
・安全性
(不況にも強い体質なのか、弱いのか)
・将来性
(リスクを背負っても成長を目指していくのか、堅実な経営をしているのか)
が分かる様になります!
それでは早速見ていきましょう!
資料③
【総資産】・・・総資産とは、流動資産、固定資産など全ての資産を総合した物を言います。より細かくお話しすると、流動資産とは「1年以内に現金化できる物」の事を言います。株は市場ですぐ売却出来るので流動資産になりますね☆
固定資産は逆に「売却に1年以上かかる物」の事を言います。ご自宅を購入されている方は分かるかもしれませんが、急にまとまった現金が欲しくなってもご自宅をすぐ現金化出来ないので、ご自宅などの不動産は固定資産に当たります。
【自己資本】・・・自己資本とは貸借対照表の左側に書かれている、返済の必要のない資金(資本)になります。
中の構成は主に、株主から集めた資本金、利益の余剰金(前の年に余ったお金を貯めたお金です)、自己株式になります。
自己株式とは、自社株買いによって得た自社の株式になります。
何故その様な事をするかと言うと、理由は色々ありますが主に
①株価対策(市場の自社株を買う事によって買い圧力を上げる、市場の希少性を上げる)
②ストックオプション用の株式取得
が挙げられます。
※ここは大事!!
【有利子負債】・・・有利子負債とは、会社が利子を付けて返さなくてはいけない負債の事を言います。主に有利子負債と言われるのは
①銀行からの借り入れ
②社債
③転換社債
④コマーシャル・ペーパー(CP)
が含まれます。
②③④、特に③④は初心者の方なら初めて聞くよという方も多いと思いますので説明すると、
②社債とは会社が銀行から借りるのではなく、投資家からお金を集める事を言います。
基本銀行から借りるよりも利子が少ないので会社にもメリットがありますが、
知名度がある会社でないとこの方法は使い辛い(よく知らない会社にお金を貸そうとは思わないですもんね・・・)のが特徴です。社債も株と同じく1単位いくらという形で市場で販売され、基本年間単位で発行されます。
③転換社債とは②社債の効果を持ちながら、株と交換できる特性を持つ特殊な社債になります。
例えば、2年間で利子1%、1,000円で販売された転換社債があったとします。
あなたは2年間満期まで社債を持っていますが、その間に1株1,500円で市場で取引されているとしたら、
1,000円で返還してもらうのではなく、株として受け取り市場で販売した方が500円の利益になります。
逆に1株500円になっていた場合は、社債の1,000円分を受け取る事も出来ます。
この様に、その時に一番良い方法を選択できるのが転換社債の特徴です!
④コマーシャル・ペーパーとは、簡単に言うと短期(数ヶ月単位)で発行される債権になります。基本優良企業でしか発行できません。
なぜ有利子負債が大事なのかというと、
利子が必要な負債というのは、企業の収益をダイレクトに圧迫するからです。
例えば、前回出て来た八百屋の太一さんの話しでいうと、
毎年800万円の売上で、利益が450万円という話しでしたが、
八百屋さんをする為の建物を購入する為に年率1%で4,000万円30年ローンの借金があったとしたらどうでしょうか。
単純計算ですが
4,000万円÷30年ローン=133万3333円
4,000万円×1%=40万円
つまり、借金のせいで
450万円-173万円=277万円
と利益が277万円まで圧縮されてしまう事になります。
この様な借金があったら、毎年利益が増えている会社ならまだ大丈夫ですが、
リーマンショックの様な大不況が来て売上が下がってしまったら、会社の収益にも多大な影響を与える事必死ですね。
勿論、有利子負債全てが悪い訳ではありません。会社も成長する為の投資資金として有利子負債を増やす事が多いので、有利子負債と上手く付き合えば成長速度を上げる事が出来ます。
なので皆さんには、投資の検討している会社の有利子負債から、その会社がどの様な意図で借金をしているのかを確認できる様になれれば株の勝率も大分上がってきますので、是非覚えて頂けると幸いです。
あおぶたでした☆